ちょっと間を置き過ぎちまった。(汗)
3作品目は、人生初のSSでございます!
大急ぎで書いたんで、ちょ~っと雑、かも…。
ちなみにワタクシの言う「SS」とは、「Short Story」ならぬ「Song Story」と、言い張っておくwww( *´艸`)
[0回]
できることなら、もう一度。
あなたの顔が見たい。声が聞きたい。その声で名前を呼んで欲しい。その手でそっと触れて欲しい。
…もう一度、――あいたいよ。
夕方、日照り雨。
里の墓地にはもう人気もなく、ただ一人、ヒナタ様が両膝を付き佇んでいた。
ごく最近に作られた真新しい、――オレの、墓石の前に。
今や残留思念の塊となり、この世界に居座ることになってしまったオレは、遠くから否応無しに見守ることとなった。地獄の如き戦争が終結する様を。原形のあるそれぞれの里の忍達の亡骸が、悲しみに暮れる生き残った者達によって運ばれゆく様を。
無論、オレの亡骸も例外ではなかった。
呪印のおかげで白眼が封印されているとはいえ、このオレも、木ノ葉の忍の一人で、仲間だ。他の同里の者達同様、手厚く葬られ今に至る。
オレは、少しばかり置いていたヒナタ様への距離を縮め、彼女の隣に片膝を付いた。
少し顔を垣間見てみれば、声もないヒナタ様の閉じた眦から、ゆっくりとした川が止め処無く流れ、震える右手は幾度も墓石のオレの名をなぞる。そして、オレンジ色に染まる細かな雨は彼女の涙を隠そうとしているようにも見えた。
オレ達は、これ程にまで小さい肩に、重い運命を背負っていたのだな。そしてその運命のために、今のこの夕日のように揺らいでいたのかもしれないな。
お互いに不器用で、素直に触れ合い切れず、なんとなく距離を保てなくて歯痒い思いをしていたオレとあなたにも、いつかまだ見ぬ未来に巡り合えたのかもしれない。アイツが中忍試験で言った約束を守り、変わりゆく日向を見れなかったことは、確かに残念に思う。
けれど、心を入れ替え、ヒナタ様にも仲間にも心を開いてきた日々は、とても、幸せな日々だったと、今でも思える。
この言葉を言えば、あなたの心の傷は、少しでも癒えてくれるだろうか。
会いたい、そう呟いたあなたの声が、今もまだ胸に響き、残っている。
けれども、聞こえてくれているかどうか分からないが、これだけは、――心の底から言わせて欲しい。
さよなら。あの日まで、オレを、支え続けてくれたヒナタ様。
さよなら。今でも、他の誰よりも、大切な人と想えるヒナタ様。
そしてオレは、…忘れはしないでしょう。
何より、あなたと二人で、共に過ごした日々を。いつでも、あなたが、――オレの傍に、隣に、居てくれたことを。
『さよなら。』
消えないように…
ずっと色褪せぬように…
『ありがとう。』
「!!」
とっさに、何かがすっと離れていった気がして、すぐさま振り返ってみたけれど、…何もなかった。
でも、誰かが傍に居てくれて、私に語りかけてくれていたのは、うっすらと感じていた。
たとえ、目に見えなくても、声が聞こえなくても、……ネジ兄さんが、いつも、見守ってくれている、そう思えた。
私はそっと涙を拭って立ち上がり、墓石の下の彼に別れを告げて歩き出した。
本作は、SMAPの「オレンジ」をもとに致しました。
なんか、自分でも妙に悲しいのを作ってしまった。(汗)
自分でも望まぬ展開になってしまったことを、歌のせいにして逃げる。(オイ!!〔ガシッ〕)
ネジ復活、大いに求む!!! 頼む岸本先生~!!(ノД`)
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